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沖縄の行事
アンガマ(八重山)
盆アンガマ、精霊会アンガマともいいます。
八重山諸島で、精霊迎え(旧暦7月13日)の日から 送りの15日の間に行われる
念仏系統の踊りのことです。
石垣市登野城では、ウシュマイ(翁)とンミ(媼)の仮面をつけた男が、
多数の覆面の男たちを引き連れて各家を訪問し、座敷で踊ります。
はじめは輪になって合唱しながら無蔵念仏を歌い踊り、 そのあとで翁と媼が家の主人に祝言を述べますが、この後、見物に来た観衆と珍問奇答が行われ、
相手を言い負かそうと争ったりします。
やがて家の主人の差し出す酒肴やお茶菓子を頂き、一座のものが順々に
「鷹の鳥節」「鳩間節」など島の踊りをし、終わると全員無蔵念仏を歌い踊りながら次の家にうつります。
無蔵念仏は念仏和讃歌の一種で、 「親のお御恩は深きもの、父御の御恩は山高き、母御の御恩は海深き・・・」 というものです。
この形のアンガマは、もとは士族のみが行っていたようで、 一般に広まったのは明治の終わり頃といわれています。
アンガマは、離党の黒島、波照間島、小浜島、西表島などでも行われていますが、 念仏歌、踊りの型などはそれぞれ異なっています。
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